上海租界工部局警務処文書件名索引データベース(1894-1949年)
Shanghai Municipal Police Files (1894–1949)
【概要】
上海租界工部局警務処の原文書は、1949年に米国CIAの管轄下に移管され、1980年代に米国国立公文書館CIA文書として公開された(Record Group 263)。この文書群は、上海共同租界でイギリスが中心なって運営した租界工部局に関する文書が大半を占めている。工部局の治安管理を担っていたのは警務処であり、なかでも特別股(Special Branch)が上海の対外交易や商業活動に秩序をを維持させる中枢機関だった。
この文書は、1894年から1945年までの文書を含むが、主要なものは1929年から1945年まで特別股が作成・収集したもので、デモ、ストライキ、労働紛争、社会暴動、国内外の破壊活動、共同租界と中華民国市政府との間の紛争に関する情報が含まれている。
件名には日本語訳をつけたほか、適宜原文を参照して文書の年月日を補ったが、なお、遺漏部分を残していることは否定できず、今後の課題となる。
【参考資料】
・米国国立公文書館所蔵の「上海租界ファイル」のマイクロフィルム
・Guide to the Scholarly Resources Microfilm Edition of the SHANGHAI MUNICIPAL POLICE FILES 1894-1949、 Scholarly Resources Inc.の目録部分
・上海市档案館編『工部局董事会会議録』1-28巻、上海古籍出版社、2001年
【参考文献】
貴志俊彦・石川正敏・井上治「北東アジア地域の社会科学研究のための資料・書誌情報データベース」 (『メディアセンター年報』第4号、島根県立大学メディアセンター、2004年)
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